扶養者の“もしも”に備える就学費⽤保険のメリット・デメリット

⼤学⽣の保険室サイト運⽤担当の藤井です。

今回は就学費⽤保険について解説していきたいと思います。

就学費⽤保険とは、扶養者にもしものことがあった時に、授業料や教材費などの費⽤をお⽀払いする保険です。

コロナウイルスが猛威を奮っている現在は、扶養者にいつ何時どんなことが起こるか分かりません。

そのため就学費⽤保険への加⼊を検討されている⽅も多いのではないでしょうか?

でも保険のパンフレットや公式サイトは⼩難しいことが多いので、3 秒後に画⾯を閉じてしまうでしょう。

今回はそのような⽅に向けて

・どんな保障をしてくれるのか?
・費⽤はどのくらいかかるのか?
・メリットデメリットは?

と⾔ったことについて、みじん切りよりも細かく噛み砕いて解説していきます!

ぜひ難しい⽤語やまわりくどい説明が⼤嫌いな⽅は、この記事で理解しましょう!

それでは本題に⼊ります。

就学費⽤保険とは?

繰り返しにはなりますが、就学費⽤保険とは扶養者にもしものことがあった時に、授業料や教材費などの費⽤をお⽀払いする保険です。

保障内容および・条件は?

就学費⽤保険には、以下 3 つの保障項⽬があります。

・学資費⽤保険⾦
・疾病学資費⽤保険⾦
・後遺障害保険⾦

順番に確認していきますね。

①学資費⽤保険⾦

こちらが学資費⽤保険⾦の保障条件の詳細です。

扶養者が保険期間中に急激かつ偶然な外来の事故によりケガをされ、事故の⽇からその⽇
を含めて 180 ⽇以内に死亡または重度後遺障がいが⽣じ、被保険者か扶養者に扶養されな
くなったことにより、⽀払対象期間中に学資費⽤を負担した場合

引⽤:学⽣共済パンフレット

ちょっと難しいですよね。わかりやすく解説していきます。

まず就学費⽤保険を加⼊するにあたって申込書を記⼊します。

その申込書の「扶養者」の欄に記⼊した⼈のことを正式な扶養者とみなします。

「扶養者」の欄だけは絶対にミスしないように何度もチェックしましょう!

そして事故の⽇からその⽇を含めて 180 ⽇以内と書かれているように、181 ⽇以上前に起こった事故で死亡もしくは重度後遺障がいが残るというのは、「本当にその事故が原因なの
か?」という証明の観点からも厳しいということでしょう。

⽀払い対象期間というのは、扶養者が事故などにより扶養不可能の状態になった⽇の翌⽇から契約によって取り決めた学業費⽤の⽀払い期間(通常は卒業まで)のことです。

つまり、2024 年に卒業する⽣徒が 2021 年に扶養者が扶養不可状態になった場合、通常であれば 3 年間の学費等は保障されるということです。

② 疾病学資費⽤保険⾦

こちらが学資費⽤保険⾦の保障条件の詳細です。

扶養者が、保険期間中に病気により死亡され、被保険者が扶養者に扶養されなくなったことにより、⽀払い対象期間中に学資費⽤を負担した場合。

内容的にはほとんど学資保険と同じなので、特に説明はいらないと思いますが、1 つだけ注意点があります。

保険契約以前に、扶養者に病気があった場合です。

通常の保険だと、持病がある場合保険に加⼊することができないものが多いです。

しかし就学費⽤保険に関しては持病がある場合でも加⼊することができます。

ただし、その持病が原因で扶養者が死亡した場合、初年度契約の保険始期⽇から 1 年以上経過していない場合、保険が適⽤できません。

引用:学生共済ホームページ

ただ初年度契約から 1 年以上経過していれば、同じように保障を受けることができるので、⼊っておく価値は⼗分にあると思います。

③ 後遺障害保険

こちらが後遺障害保険の詳細です。

事故の⽇からその⽇を含めて 180 ⽇以内に後遺障害が⽣じた場合

今までの 2 つと⽐べるとかなりシンプルですね。

特に説明するまでもなくわかると思います。

またこれも学資保険と同様に、「急激かつ偶然で外来の事故」によるけがで後遺障害が残った場合のみ対象となります。

要するに、被保険者の故意によるケガは⼀切適応外だと思っていただければ⼤丈夫です!

以上が就学費⽤保険の内容および条件です。

保障⾦額は?

それでは具体的に保障内容を解説していきますね。

以下は 1 ⼝加⼊の場合。

① 学資費⽤の保障:1 年間最⾼ 25 万円まで。
② 学⽣本⼈が後遺障害を負ったときの保障:1 事故最⾼ 10 万円まで。

これをみておそらくこう思うでしょう。

「1 ⼝加⼊とは??」「学資費⽤って具体的に何?」

順番にその疑問に答えていきます。

1 ⼝加⼊とは何か?

結論から⾔うと、1 ⼝加⼊とは「掛け⾦の最低額で加⼊する」と⾔うことです。

2 ⼝で申し込めば最低⾦額の2倍の料⾦がかかります。

その代わり受けることのできる保障も2倍になると⾔う仕組みです。

上記で説明した通り、1 ⼝あたりの最⼤保障額は 25 万円です。

これでは、100 万円近くかかる授業料を払えませんよね。

そのため、学⽣共済では 3 ⼝での加⼊が推奨されています。

3 ⼝あれば扶養者がなくなったとしても 75 万円の保障を受けることができ、就学を継続することができそうですね。

では次に掛け⾦の⾦額を⾒てみましょう。

下記の料⾦表をご覧ください。

引用:学生共済ホームページ

この料⾦は 1 ⼝(掛け⾦の最低額)で加⼊した場合の 1 年⽬の保険料です。

なぜ卒業年度によって⾦額が変わるのか?と⾔うと、卒業までの期間を保障するからです。

当然保障の対象期間が⻑ければ⻑いほど⾼くなると⾔うことですね。

また、こめじるし(※)で「4/29 ⽇までに振り込んだ場合の⾦額とあります」が、5 ⽉以降でも加⼊することはできます。

その場合の⾦額は下記の料⾦表の通りです。

引用:学生共済ホームページ

当然ながら、加⼊時期が遅くなればなるほど料⾦は安くなっていきます。

料⾦および⼝数に関しての説明は以上です。

学資費⽤とは具体的に何か?

学資費⽤とは主に以下の 3 つです。

①⼤学に納付する授業料、実験・実習費
②⼤学からの指⽰に基づく教科書・教材の費⽤
③通学のための定期代および 1 ⼈暮らしの家賃・下宿代

このうち③に関しては、⼝数に関わらず年間 10 万円の保障のみとなります。

就学費⽤保険メリット・デメリット

最後に就学費⽤保険のメリット・デメリットを解説します。
どちらもそれぞれ 2 個ずつ紹介していきますね。

メリット

メリット 1 つ⽬は、コロナウイルスの不安対策になることです。

現在コロナウイルスにかかっている⼈が、以前に⽐べて倍近くになりました。

もはや誰がかかってもおかしくない現状です。

そして未知のウイルスであるがゆえに、重症化するリスクもあり、最悪の場合死に⾄るケースも考えられます。

本当はそうならないことを願い、細⼼の注意を払って⽣活をしていくことが望ましいです。

が、コロナウイルスは正直誰が持っているかわからないですよね。

⾔い換えれば、対策をしていてもかかる時はかかります。

そうなった時に、扶養者だけでなく学校⽣活まで失ってしまったら、その絶望感は計り知れません。

せめて最悪の事態に備えて、「学校⽣活だけでも守りたい。」という⽅は⼊るべきだと思います。

メリット 2 つ⽬は、授業料を免除された⼈にも恩恵があることです。

もちろん⼤学から免除された授業料に対しての保障が降りることはありません。

しかし、教科書や教材費⽤等に関しては 1 ⼝あたり 25 万円までしっかりと保障してくれます。

⼤学の教科書は⾼額なものが多く、科⽬数が多ければ結構な痛⼿になりますよね。

年間 2600 円でそのリスクを全て減らしてくれると思えばお得だと思います。

しかしながら当然いい事づくしというわけではありません。

次にデメリットについて解説していきます。

デメリット

デメリット 1 つ⽬は、1 ⼝あたり 25 万円までしか保障してくれないという事です。

⼤学の授業料は 100 万円以上かかることがほとんどの中、その全てを保険で賄ってもらいたいと思ったら、4 ⼝〜5 ⼝保険料を⽀払わないといけません。

そうなると、10400~13000 円程度の保険料がかかります。

それでも万が⼀の時にかかる費⽤の 1/100 と考えれば安い⽅なのですが、中々⼿軽に⼊ろうと思える⾦額ではないかもしれませんね。

デメリット 2 つ⽬は、むち打ち症や医学的他覚知⾒のないものによる扶養不能状態に関しては、保障がおりないことです。

つまり、医学的に「よくわからない」病気等で死んでしまったり、働くことのできない状態になった場合は認められないということです。

もちろんそういった例は稀ではありますが、今後未知のウイルス等で死んでしまった場合などの可能性を考えると、少々リスクがあるように感じます。

加⼊の際はこういった点をぜひ考慮してみてください!

最後にーもしかしたらすでに加⼊しているかも?

⼤学⽣協にはあらかじめ保険などのプランが⽤意されています。

もしかしたら⼊学の際、知らない内に加⼊している場合もあるのでぜひ⼀度ご⾃⾝で、⾃分は就学費⽤保険に⼊っているのかどうか確認してみてください!

「⼊っているのに知らなかったから使わなかった!」というのが⼀番もったいないですよ!

それをきっかけにぜひ今⾃分が⼊っている保険について考えてもらえるきっかけになったら嬉しいです!

その時は「⼤学⽣の保険室」が⾊々とサポートさせていただきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!